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比較ガイド

【2026年版】ストレージAPI 5社徹底比較
AWS S3 / GCS / Cloudflare R2 / Supabase / Backblaze B2

更新日: 2026-02-15 読了時間: 約10分 カテゴリ: ストレージ・インフラ

画像・動画・ドキュメントなどのファイルをクラウドに保存・配信するためのストレージAPI。コストを大きく左右するエグレス(送信)料金が近年注目されています。本ガイドでは、主要5つのストレージAPIを、料金(保存・転送)・エグレス料金・CDN統合・SDK・難易度の観点から徹底比較します。

目次

  1. 比較サマリー
  2. 各APIの特徴と強み
  3. ユースケース別おすすめ
  4. 実装サンプルコード
  5. まとめ

1. 比較サマリー

API 保存料金/GB エグレス/GB CDN統合 SDK 難易度
AWS S3 $0.025 $0.09 CloudFront 充実 中級
Google Cloud Storage $0.020 $0.12 Cloud CDN 充実 中級
Cloudflare R2 $0.015 無料 Cloudflare CDN S3互換 初級
Supabase Storage $0.021 $0.09 Smart CDN JS SDK 初級
Backblaze B2 $0.006 $0.01 Cloudflare連携 S3互換 初級

2. 各APIの特徴と強み

AWS S3 - 業界標準のオブジェクトストレージ

クラウドストレージのデファクトスタンダード。S3 API は事実上の業界標準となり、多くのサービスがS3互換APIを提供。ストレージクラス(Standard, IA, Glacier等)を使い分けることでコスト最適化が可能。

  • 強み: 最も成熟したエコシステム、99.999999999%の耐久性、豊富なストレージクラス、Lambda連携
  • 弱み: エグレス料金が高い($0.09/GB)、料金体系が複雑、初期設定がやや難しい
  • おすすめ: エンタープライズ、AWS環境の既存ユーザー、大規模データ保存

Google Cloud Storage - GCPエコシステム統合

BigQuery, Cloud Functions, AI/MLサービスとのシームレスな連携が強み。Nearline/Coldline/Archiveのストレージクラスでコスト最適化。Firebaseとの統合でモバイルアプリからの直接アップロードも容易。

  • 強み: GCPサービスとの統合、Firebase連携、BigQueryへの直接分析、高いパフォーマンス
  • 弱み: エグレス料金が最も高い($0.12/GB)、GCPロックインのリスク
  • おすすめ: GCP環境、データ分析連携、Firebaseアプリ

Cloudflare R2 - エグレス無料の革命児

2022年に登場し、エグレス(送信)料金を完全無料にした革命的サービス。S3互換APIで既存のS3ツールがそのまま使え、Cloudflare CDNと自動統合。画像配信の多いサービスでは圧倒的なコスト削減を実現。

  • 強み: エグレス完全無料、S3互換API、Cloudflare CDN自動統合、Workers連携
  • 弱み: S3の全機能は未サポート、ストレージクラスが少ない、Cloudflareエコシステム依存
  • おすすめ: 画像・動画配信、エグレスコスト削減、S3からの移行

Supabase Storage - BaaS統合のファイルストレージ

Supabaseのバックエンド機能(Auth, Database, Edge Functions)と統合されたストレージ。RLS(Row Level Security)でファイルのアクセス制御が可能。画像変換(リサイズ・フォーマット変換)も組み込み。

  • 強み: Supabase統合、RLSによるアクセス制御、画像変換機能内蔵、JavaScript SDKが使いやすい
  • 弱み: Supabase依存、大容量データには不向き、S3互換ではない独自API
  • おすすめ: Supabaseプロジェクト、ユーザーアップロード機能、プロトタイプ開発

Backblaze B2 - 最安クラスのストレージ

保存料金$0.006/GBは業界最安クラス。S3互換APIを提供し、Cloudflare CDNとの連携でエグレス料金も実質無料にできる。大量のデータを安く保存したい場合の最有力候補。

  • 強み: 業界最安の保存料金、S3互換API、Cloudflare連携でエグレス無料化可能
  • 弱み: リージョンが限定的、エコシステムが小さい、高度な機能が少ない
  • おすすめ: 大容量バックアップ、メディアアーカイブ、コスト重視のプロジェクト

3. ユースケース別おすすめ

画像・動画の配信 → Cloudflare R2

エグレス無料 + Cloudflare CDN自動統合で、画像・動画の配信コストを劇的に削減。S3互換なので移行も容易。

エンタープライズ → AWS S3

最も成熟したエコシステム。IAM、暗号化、バージョニング、ライフサイクルポリシーなど、企業に必要な機能がすべて揃う。

個人開発・スタートアップ → Supabase Storage

認証・DB・ストレージが一つのプラットフォームで完結。無料枠(1GBストレージ)でMVP開発に最適。

大容量バックアップ → Backblaze B2 + Cloudflare

保存$0.006/GB + Cloudflare連携でエグレス無料。TBクラスのデータ保存でも月額コストを最小限に。

4. 実装サンプルコード

AWS S3(JavaScript SDK v3)

import { S3Client, PutObjectCommand } from '@aws-sdk/client-s3'; const s3 = new S3Client({ region: 'ap-northeast-1' }); // ファイルアップロード await s3.send(new PutObjectCommand({ Bucket: 'my-bucket', Key: 'images/photo.jpg', Body: fileBuffer, ContentType: 'image/jpeg', }));

Cloudflare R2(S3互換 SDK)

import { S3Client, PutObjectCommand } from '@aws-sdk/client-s3'; // R2はS3互換なので同じSDKが使える const r2 = new S3Client({ region: 'auto', endpoint: 'https://<account-id>.r2.cloudflarestorage.com', credentials: { accessKeyId: 'your-access-key', secretAccessKey: 'your-secret-key', }, }); await r2.send(new PutObjectCommand({ Bucket: 'my-bucket', Key: 'images/photo.jpg', Body: fileBuffer, }));

Supabase Storage(JavaScript SDK)

import { createClient } from '@supabase/supabase-js'; const supabase = createClient('https://xxx.supabase.co', 'your-anon-key'); // ファイルアップロード const { data, error } = await supabase.storage .from('avatars') .upload('user1/avatar.png', file, { contentType: 'image/png', });

5. まとめ:選び方フローチャート

  1. エグレスコストを削減したい? → Yes: Cloudflare R2
  2. AWS環境で運用中? → Yes: AWS S3
  3. GCP/Firebase環境? → Yes: Google Cloud Storage
  4. BaaS統合が欲しい? → Yes: Supabase Storage
  5. 最安で大量保存? → Yes: Backblaze B2

2026年現在、エグレス無料のCloudflare R2がコスト面で最も注目されています。S3互換APIなので既存のS3プロジェクトからの移行も容易です。まずは無料枠で試してみましょう。

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